インドネシアのコーヒーは有名ですが、実はバリ島の中でもコーヒーは生活の身近な存在として、ローカルの人にも親しまれています。
バリ島には、ローカルの人たちも日常的に飲む伝統的なバリコーヒー、世界一高価なコーヒー豆のコピ・ルアク、品質の高いキンタマーニコーヒーなど、多くのコーヒー文化があるのです。
そんなバリ島のコーヒーにまつわる話を、今回はご紹介します!
本記事の紹介している内容はこちら!
- バリ島のコーヒーに関する知識
- 伝統的なバリコーヒー(KOPI BALI)
- 世界一高級な豆のコピ・ルアク(KOPI LUWAK)
- 種類が豊富なインスタントコーヒー
- バリ島の意外なコーヒーに関する事
バリ島のコーヒーに関する知識
インドネシアはコーヒー生産大国として、世界第4位の生産量を誇ります。
そんなインドネシアのバリ島でも、コーヒーの生産は盛に行われており、バリ島内のいたるところにコーヒー農園を目にする事ができます。
生産されている豆の種類
世界で生産・消費されているコーヒーの豆の種類には、大きく分けてアラビカ種とロブスタ種の2種類があり、バリ島で栽培されているコーヒー豆の種類は、主にロブスタ種が多くを占めます。
このロブスタ種は泥臭い独特の風味を持つので、アラビカ種とくらべると香味が劣ります。
ストレートでは飲まず、ブレンドコーヒーや缶コーヒー、インスタントコーヒーに使われる事が多いのです。
標高の高い場所でしか栽培するのが難しいとアラビカ種は、バリ島ではキンタマーニ地方(Kintamani)で栽培されています。
インドネシアのコーヒー豆で有名な「マンデリン」は、スマトラ島北部で生産されるアラビカ種の事を指します。
インドネシアのコーヒー生産量
インドネシアのコーヒー生産量は2018年のデータで世界第3位と、世界屈指のコーヒー生産大国と言えるでしょう。
日本がインドネシアからコーヒー豆を輸入している量は、2018年で30,364トン。
ブラジル、ベトナム、コロンビアに続いて4位に入ります。
伝統的なバリコーヒー(KOPI BALI)
バリ島にはバリコーヒー(KOPI BALI)といって、バリ島ならではのコーヒー文化があります。
世界的に少し変わったコーヒーの淹れ方が特徴ですね。
バリコーヒーの特徴は
バリコーヒーは現地ではコピバリ(KOPI BALI)と呼ばれます。
このバリコーヒーの特徴としては、バリ島北部のキンタマーニ地方で栽培されたコーヒー豆を使い、焙煎したコーヒー豆を粉末状にしたものに、お湯を注いでかき混ぜます。
2~3分ほど待つとコーヒー豆がカップの底に沈むので、カップの上澄みだけを飲むのがバリコーヒーの正しい飲み方。
バリコーヒーの飲める場所
バリ島内で淹れたてのバリコーヒーが飲める場所は、レストラン、食堂(ワルン)、カフェ、ホテル、屋台などです。
味はどこで飲んでも似たようなあんばいですが、好みによって砂糖やミルクを入れることもできますよ。
価格は1杯Rp.8,000〜Rp.20,000(約64円〜160円)ほど。
バリコーヒーの買える場所
スーパーマーケット、コンビニ、コーヒー屋にはKOPI BALIという名前でバリコーヒーの商品が売られています。
透明のパッケージで中身の粉末が見えるものを買うのがいいでしょう。
安いもので、100円程度で買える商品もあります。
バリコーヒーのおすすめとしては、蝶のロゴマークが印象的な「バタフライ・グローブ・ブランド(Butterfly Globe Brand)」のKUPU KUPU(クプクプ)バリコーヒーがおすすめです。
1935年創業の長い歴史を持つ、バリ島最大手のコーヒーメーカーです。
バリ島では最も知られている地元製品であり、知名度と共に安心のクオリティを誇ります。
▼このメーカーのコーヒーですね
世界一高級な豆のコピ・ルアク(KOPI LUWAK)
世界には動物の糞(フン)から採取できるコーヒー豆があり、とても希少価値が高くなかなかお目にかかれない贅沢な逸品。
そんな珍しいコーヒーの一つ「コピ・ルアク」はインドネシアで生産されています。
- 「コピ・ルアク」ジャコウネコの糞(インドネシア)
- 「ブラック・アイボリー・ブレンド」象の糞(タイ)
- 「モンキーコーヒー」猿の糞(アフリカ)
- 「タヌキコーヒー」タヌキの糞(ベトナム)
コピ・ルアクとは
世界一高級と言われているコーヒ豆のコピ・ルアク(KOPI LUWAK)。
これは品種とか栽培方法は関係がなく、ジャコウネコがコーヒーの実を食べて排泄(はいせつ)されたコーヒー豆を「コピ・ルアク」と称し、市場では高値で売られています。
このジャコウネコの糞コーヒーは、消化酵素や腸内細菌の働きによって独特な風味が生まれる、少し変わった味わいのコーヒー。
味というよりは、その希少性からとても高価なコーヒーとなっています。
映画「最高の人生の見つけ方」でも【世界一希少な飲み物】として紹介されていますよ。
本物のコピ・ルアクの買える場所
コピ・ルアクはコーヒー農園、スーパーマーケット、お土産屋で買う事ができます。
市場に流通しているコピ・ルアク商品が、本物なのか偽物なのかは分からないのですが、本物を求めるのであればコーヒー農園で買うのがいいでしょう。
商品棚に並んでいるコピ・ルアクの量を見て思うことは、本当にジャコウネコの糞の供給量は間に合ってるの?って思うほどコピ・ルアク商品があります。
スーパーマーケットやお土産屋に並んでいる商品が全て偽物とは言いませんが、コピ・ルアクが少量ブレンドされてる商品だったり、パッケージにだけコピ・ルアクと書いてある商品もあるでしょう。
もしスーパーマーケットやお土産屋でコピ・ルアクを買う場合は、蝶のロゴマーク「バタフライ・グローブ・ブランド(Butterfly Globe Brand)」メーカーの商品を買うのがいいですね。
ジャコウネコを飼っているコーヒー農園
バリ島ウブド周辺からキンタマーニ地方にかけて、コピ・ルアクを生産するコーヒー農園が多く存在しています。
農園内ではコーヒーの焙煎工程や、ケージで飼われているジャコウネコを見学する事ができ、淹れたてのコピ・ルアクを1杯Rp.50,000(400円ほど)を飲んだり、お土産を買う事もできます。
コーヒー農園のコピ・ルアクは、50g入ってRp.200,000(約1,600円)ほどで購入する事ができます。
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種類が豊富なインスタントコーヒー
インドネシアはコーヒー生産大国だけあって、通常のコーヒー以外にもインスタントコーヒーも種類が豊富。
日本では見ない、コーヒーの粉が沈殿するバリコーヒー(KOPI BALI)タイプのインスタントコーヒーが売られています。
インスタントコーヒーの種類は、ブラック、ミルク、カフェラテ、カプチーノ、キャラメルマキアート、ジンジャー、高麗人参、ドリアン、バニラなどなど。他にも多数あります。
売られているほとんどのインスタントコーヒーは、砂糖が大量に入っていてかなり甘いですよ。
インスタントコーヒーの飲み方
飲み方はとても簡単で、カップに入れたインスタントコーヒーの粉末に、お湯を注いで混ぜるだけです。
インスタントコーヒーの種類によって粉が溶けるものと、沈殿するタイプのものがあります。
粉が沈殿するタイプのインスタントコーヒーは、お湯を注いで2~3分ほど待ってから、カップの上澄みを飲むのが一般的。
インスタントコーヒーの買える場所
インスタントコーヒーが購入できる場所は、スーパーマーケットやコンビニ、売店、食堂(ワルン)です。
値段も日本円で一袋Rp.1,500からRp.5,000(約12円~40円)ほどで買えるのがほとんです。
スーパーなどでは5袋入り、10袋入りなどのパッケージで売られていますが、コンビニ、売店では1袋から買う事ができます。
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バリ島のカフェ・コーヒー屋事情
コーヒーの生産のみならず、バリ島にはカフェやコーヒー屋がとても多いです。
日本みたいにスターバックスやコメダコーヒーみたいなチェーン店ではなく、こだわりある個人経営のお店が多いのが特徴です。
オーナーが外国人の場合が多いのですが、そのせいもあってかお店はおしゃれな雰囲気を出してます。
レストランやワルン(食堂)でもコーヒーのメニューが数種類あったり、コーヒーに対しての情熱を持っているのがわかります。
最近では24時間営業のカフェが少しずつ増えてきていて、バリのイケてる若者たちは朝までコーヒーを飲みながら話をするのが流行っているとのこと。
一昔前で言う、日本のファミレスといったところでしょうか。
カフェで飲むコーヒーの味は
カフェで提供されるコーヒーは、キンタマーニ地方で採られたアラビカ種の豆を使っているものと思われます。
いろいろなカフェでコーヒーを飲みましたが、比較的酸味の強いフルーティーな味わいがありました。
インドネシア国内でアラビカ種の生産は10%ほどしかなく、その中でも品質が高いとされているキンタマーニコーヒーは、おしゃれな雰囲気が漂うコーヒー屋に行けば高い確率で出会えます。
バリ島の意外なコーヒーに関する事
バリコーヒー、コピ・ルアク、インスタントコーヒーを紹介してきましたが、インドネシアには他にもコーヒーに関する意外な事があります。
宿泊できるコーヒー農園
コーヒー農園に行ってコピ・ルアクを飲むというのは良く耳にする情報ですが、コーヒー農園に宿泊するというのはあまり聞かないですね。
バリには1箇所だけかと思うのですが、コーヒー生産地のキンタマーニ地方にある、コーヒー農園「D’Umah Coffee」では宿泊する事ができます。
園内ではケージで飼われてない、野生のジャコウネコがいる珍しい農園ですよ。
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バーバーショップに併設されているコーヒー屋
バリ島ではバーバーショップ(美容院)とカフェが併設しているのが、ちらほら見受けられます。
このスタイル自体はアメリカのブルックリンからきているようで、「ハイブリッド・バーバー」と称されるとのこと。
店のオーナーがオーストラリア人だったりする場合は、このバーバーショップとカフェが組み合わさった形態のお店を見る事ができます。
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ムエタイジムに併設されているカフェ
あまり需要は無いかもしれませんが、ムエタイジムにもカフェが併設されていました。
カフェを利用するお客さん側からは、コーヒーを片手にムエタイジムの練習風景を見学する事ができます。
また、ムエタイトレーニングが終わった練習生達も、帰りがけにカフェで栄養補給がてら、話に花を咲かせています。
みなさん、バリ島でもムエタイトレーニングができるって知ってましたか?知りませんよね。バリ島来てまでムエタイしようなんて思う人は100人に1人、、いや、1000人に1人くらいでしょうか。そんな1000人に1人がムエタイ[…]
まとめ:バリ島のコーヒー文化は色々な魅力がある
観光で有名なバリ島ですが、コーヒーに関する事だけでも見所がたくさんあるのが素晴らしいですよね!
コーヒーに関する事だけでも、いろいろと深追いしてたらネタも尽きないし飽きません。
バリ島に訪れた際には「伝統的なバリコーヒー」「世界一高価なコピ・ルアク」「品質の高いキンタマーニコーヒー」をぜひ味わってもらいたいと思います。
バリに行く予定が無いという方にも、現地よりは少し値が張りますが、日本でもコーヒーを購入する事ができますので、おすすめの商品をご紹介しておきますね!
▼バリコーヒー
▼コピ・ルアク
▼キンタマーニコーヒー