バリ島は「神々が宿る島」といわれるくらい、人々は宗教と密接に関わった生活を送っています。
そこには独特の文化が根付いていて、旅行中に「これはなんだろう?」と疑問に思うことがとても多いのです。
でもそれが分かると、バリがもっと好きになるはず!
ただ観光地をまわるだけではなく、現地の人々の生活や文化を知ることで旅行の楽しみが増えますよね♪
ということで、バリ島の人たちや宗教文化についてお話していこうと思います!
バリ島の人たちと文化
バリ島に住む人たちはインドネシア人です。
古くからバリ島に住んでいる人もいれば、インドネシア国内からバリ島へ出稼ぎに来ている人たち、中華系のインドネシア人などもいます。
出稼ぎにきているのはジャワ島の人が多く、クタやスミニャックなどの繁華街で仕事をしているのをよく見かけます。
また観光客は欧米人(特にオーストラリア人)がとっても多く、サヌールあたりは長期滞在者に人気のエリアです。
おしゃれだな〜って思うカフェは、欧米人がオーナーということもあるあるですね。
バリ島の言語
公用語はインドネシア語です。
バリ島ならインドネシア語を話せば通じますが、実はバリ語というのも存在します。
普段はバリ人同士ならバリ語を使って会話しているようです。
でも観光地であれば英語は通じるので、インドネシア語なんて分からないよ〜という人でも安心して下さい!
そしてちょっと意外なのが、日本語が話せるバリ人も多いんですよ。
道を歩いていると日本語で喋りかけられたり、あまり観光客が行かないようなローカルな商店でも簡単な日本語を知っていたりするから驚き。
ガイドさんは日本語ペラペラの人もいますよ!
その理由は、
- 歴史的背景から親日国家
- 日本人と結婚しているインドネシア人が多い(親戚に日本人がいる)
- 日本で働いたことがある
- 日本人のお客さんが多くて日本語を覚えた
- アニメが好き
- 昔学校で習った
などなど色んな要因はありますが、日本との繋がりが深いのが分かります。
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バリ島の人たちの人柄
バリ島の人たちは、とっても明るくて陽気で人懐っこいんです。
現地でよく使われるインドネシア語に、tidak apa-apa(ティダ アパアパ)という言葉があるのですが、これは「なんとかなるよ」とか「もんだいないよ、気にしないで」という意味。
細かいことは気にしない、ポジティブで穏やかな人柄がこの言葉から読み取れますよね!
バリ・ヒンドゥー教について
インドネシアではイスラム教徒が大半を占めている中で、バリ島はバリ・ヒンドゥー教という独自の宗教を信仰している人が80%を占めていると言われています。
バリ・ヒンドゥー教とは、インドのヒンドゥー教や仏教とバリ土着の信仰が融合してできた宗教で、三位一体のビシュヌ(生命維持の神)、ブラフマ(創造の神)、シヴァ(破壊の神)と、最高神としてサンヒャン・ウィディーを崇めています。
すべての物事には善と悪、生と死といったように相反するものがバランスよく存在しているという考え方を持っており、それを「二元論」と言います。
また倫理転生を信じているので、お葬式は悲しむものではなく新しい人生の始まりとして喜ぶべき大事なセレモニー。
そのため火葬式(ガベン)は、盛大に派手に行われるのが特徴です。
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バリ・ヒンドゥー教では高い場所に神がいるとされており、バリ島最高峰のアグン山は古くから信仰の対象とされてきました。
そんなアグン山の麓にある総本山のブサキ寺院は、観光名所としても有名ですね。
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名前はカースト制度に基づいている
インドのヒンドゥー教のようにバリ・ヒンドゥー教にもカースト制度(身分制度)があります。
こちらがバリ・ヒンドゥー教のカースト。
- ブラフマ:僧侶の階級
- クシャトリア:王族
- ウエシャ:貴族
- スードロ:平民
このカースト制度に基づいて身分と生まれてくる順番で名前が決まります。
なので名前を聞いただけで、その人の身分が分かるようになっているのです。
バリ島に住む一般的な平民階層の名前
- 第1子(男)Wayan(ワヤン), Putu(プトゥ), Gede(グデ)
- 第1子(女)Wayan(ワヤン), Putu(プトゥ), Iluh(イロ)
- 第2子(男女)Made(マデ), Kadek(カデッ), Nengah(ヌンガァ)
- 第3子(男女)Nyoman(ニョマン), Komang(コマン)
- 第4子(男女)Ketut(クトゥッ)
第5子からは第1子の呼び方に戻る。
90%以上の人が平民層なので、バリで出会う人たちはこの中の名前の人が殆どです。
この人もあの人もワヤン!
こんなにワヤンさんだらけでどうやって区別するんだろう?
八百屋さんのワヤンとか、隣の家のワヤンとか呼ぶのかなぁ?
と思って調べたところ、ズバリそのようです。笑
宗教行事がたくさん
バリではとにかく宗教行事が多く、色んな儀式やお祭りがあちらこちらで行われているので、宗教が人々の生活に密接に関わっているということがよく分かります。
満月や新月にはお寺で儀式を行ったり、オダランというお寺の創立記念日にはペンジョールという飾りで街が華やかに装飾され、ガムラン楽器の演奏が聴こえてくることもあるでしょう。
旅行中に華やかな民族衣装を着たバリの人々の隊列を目にする機会もあるかと思います。
そういえば、たまに額や鎖骨あたりにお米をつけてる人を見かけるかもしれませんが、あれは間違ってついちゃったわけじゃないだって!
お祈りをした後につけるもので、自然に落ちるまで自分では取ってはいけないみたい。
なので、くれぐれも親切でお米を取ってあげる、なんてことはしないで下さいね!笑
【動画】宗教行事の行進の様子です ↓↓↓
▼宗教行事であるニュピなどの祝日は旅行者も注意が必要なので、こちらの記事も参考にして下さいね。
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お供え物のチャナン
この綺麗なお花はチャナンといわれるお供えもので毎日使われるものなんです。
チャナンはバナナやココナッツの葉で作った入れ物に、カラフルなお花やパンダンの葉を刻んだものが入っています。(たまにお菓子も入ってたりするよ)
お寺はもちろんのこと、色々な物に神が宿ると考えるバリ・ヒンドゥー教では、「え!?こんなところまで?」というような場所にもお供えしてあったりします。
道路にも置いてあるので、街を歩いているとたくさんのチャナンを目にすると思いますよ。
私は一度経験済みです・・・。
バンジャール
バンジャールとは前述したような宗教に基づいた儀式を行うための組織で、住む場所ごとに構成されています。
結婚式やお葬式などではバンジャールが結束して準備をしていきます。
バンジャールはとても結びつきが強いので、ここから追い出されるようなことがあれば生きていけない!と言われるくらいなんだとか。
御守りのトゥリダトゥ
この腕についているミサンガのようなものはトゥリダトゥといって、バリ・ヒンドゥー教の人たちが寺院を参拝した後にいただけるものです。
これをつけていればバリニーズの証!
バリ人たちは、おしゃれにトゥリダトゥを重ね付けしています♪
一般的には白・黒・赤の3色でできているのですが、バリ・ヒンドゥー教の総本山ブサキ寺院では9色のトゥリダトゥがいただけるんだとか。
(私たちがブサキ寺院に行った時は、満月のお祭りという理由でいただけませんでした・・・)
そして3色の色には、きちんと意味があるんですよ!
白→「風」シヴァ神(破壊の神)
黒→「水」ヴィシュヌ神(生命維持の神)
観光客はなかなか寺院の中まで参拝出来ないので入手しにくいトゥリダトゥですが、ゴアガジャ遺跡やレギャンのホテルで手に入れられるかも!?
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バリ島でのタブー
バリ・ヒンドゥー教はインドのヒンドゥー教とはまた違うので、特に食べてはいけないものはありません。
旅行中に気をつけた方がいいことがこちらです!
頭を触るのはNG
バリ・ヒンドゥー教では頭は神が宿る神聖な場所とされているので、頭を触るのはNGです!
あまりそんな機会はないかもしれませんが、子供を見た時に頭をなでなでするのは控えた方が良さそうですね。
左手は不浄の手
左手は不浄の手とされているので、左手で握手をしたり物を渡したりするのはいけないこととされています。
スプーンやお箸を左手で持って食事をするのは問題ありませんが、左手でご飯を掴んで食べるのはダメです!
大人はないと思いますが、お子さんがいる方は注意した方がいいかもしれません。
寺院で露出した格好はしない
寺院を観光する際は露出した格好では入れません。
タンクトップはキャミソールはNGです。
もちろん短パンやミニスカートもダメですが、寺院に入る際は必ず腰にサロンという布を巻くことになるので(だいたい入り口で貸し出している)、それさえきちんと守れば長ズボンを履いていかないといけない、ということはありません。
また生理中の女性は寺院に入ることは禁止されているので注意が必要です。
まとめ
宗教や文化を知れば知るほどバリに愛着が湧いてきませんか?
同じバリ島でもデンパサールやウブドはローカルな雰囲気が色濃く残っているので、興味がある人はぜひ行ってみてくださいね。
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