近年はキックボクシングが女子の間で流行っていたり、K-1とかRIZINとかよく耳にします。
流行りに感化された訳ではないですが、ムエタイを1ヶ月間ほど現地タイで習いました。
格闘技未経験の初心者である37歳の僕が、いきなり本場でムエタイを習ってついていけるのか!?
結論から言えば、不安は色々ありましたが、なんとか大丈夫でした。
正直なところ体力や身体は辛かったですが、気合いで乗り切った感はあります。
そんなタイでの1ヶ月ムエタイ体験の内容をご紹介します。
「いつかムエタイをやろう!」
「タイにでも行ったらムエタイを習おう!」
なんて考えている方の参考になれば幸いです。
ムエタイという格闘技
まず、ムエタイが何なのかということですが、このような格闘技です。
ムエタイ(タイ語: มวยไทย、英語: Muay Thai, Thai boxing)は、格闘技の一種で、発祥地・タイでは国技に指定されている。ムエタイの選手はナックモエという。両手、両肘、両脚、両膝の八箇所を用いて相手と戦う。
出典:wikipedia
立ち技世界最強格闘技といわれるタイ式キック・ボクシング、ムエタイ。その歴史は古く、13世紀に興ったタイ族による初めての王朝スコータイにおいても、軍隊の実戦格闘技としてすでに取り入れられていたという伝統あるスポーツです。
出典:【公式】タイ国政府観光庁
タイの国技と言えるスポーツで、格闘技好きな人がタイと聞いたら真っ先にムエタイを連想するでしょう。
諸説では、ムエタイは国技でありながらギャンブルの対象だったり、家計を助ける為ムエタイ選手になり、ファイトマネーを稼ごうとする人も多いそうです。
ムエタイとキックボクシングの違い
日本では格闘技といえばキックボクシングがメジャーですが、ムエタイとの違いはなんでしょう。
ムエタイはタイ発祥の格闘技ですが、実はキックボクシングは日本発祥の格闘技です。
「ムエタイ」「ボクシング」「空手」の技術が組み込まれた格闘技がキックボクシング。
試合のルールでの大きな違いは、ヒジでの攻撃や首相撲ができるのがムエタイですが、キックボクシングではルール上禁止になっています。
立ち技最強と言われるムエタイは、このヒジの打撃による破壊力が凄いので、試合では洗礼されたヒジ打ちが見ものの格闘技。
タイで1ヶ月間ムエタイ修行に必要な費用
僕が実際に1ヶ月ムエタイを習った時に使った金額は、大体96,000円くらいでした。
実際の金額の内訳はこちらです。
- 宿泊費(30日) :
9000バーツ(約31,500円) - トレーニング費(30日):
6000バーツ(約21,000円) - 食費(30日):
約7000バーツ(約24,500円) - 格闘技用品費 :
900バーツ(約3,150円) - サプリメント :
4150バーツ(約14,525円) - 薬品代 :
300バーツ(約1,050円)
合計:27350バーツ(約95,725円)
※日本円表記は1バーツ3.5円換算の場合
意外と安いかと思われるかもしれませんが、僕の場合はマレーシアからバスでプーケットまで行ったので、飛行機代がかかってないという理由もあります。
ですので、日本から飛行機で来る場合はもう少し高い金額になるでしょう。
あとは、現地での滞在費や食費をどこまで抑えるかでもだいぶ変わってきます。
渡航費
渡航日もピンキリですが、LCCの安い日程を選べば、バンコクまでの往復で2万円代からチケットを取ることができます。
現地滞在中の費用を減らすのは難しいので、節約の為に安い日程を確保するのがいいですね。
宿泊費
僕が泊まったところはムエタイジムから徒歩5分ほどの距離で、エアコン、ホットシャワー、冷蔵庫、テレビ、バルコニー付きでwi-fi完備の、割と綺麗で快適なホテルでした。
普通に泊まるともう少し値段が高いのですが、1ヶ月の長期で部屋を借りることによって、通常12,000バーツ(約42,000円)を9,000バーツ(約31,500円)に値段を下げてくれました。
現地まで行って直接ホテルと交渉するのでも良いですが、事前にメールで値段を聞いておく事をおすすめします。
参考までに、僕が実際に宿泊したホテルはこちらです。
>> 99 Voyage Patongを見る
トレーニング費
通うジムによって変わってきますが、大体一ヶ月で6,000バーツ(約21,000円) ~ 12,500バーツ(約43,750円)くらいです。
トレーニングは基本的に朝と夕方の2セッション制。
参加するセッションをどちらか一方にすることで、安く済ませる事もできます。
体力に自信がなかった僕の場合は、夕方の1セッションのみ参加で、月6,000バーツ(約21,000円)でした。
プーケットのムエタイジムを数カ所ピックアップした記事に料金も書いてますので、こちらもどうぞ。
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食費
贅沢度合いによって値段にバラツキが生じますが、そこまで贅沢しなければ大体7,000バーツ(約24,500円)くらいあれば足りると思います。
節約生活としての内訳はこちら。
- 1日3食 – 200バーツ(30日):
6,000バーツ(約21,000円) - 飲み水 – 25バーツ(30日):
750バーツ(約2,625円) - 栄養剤・スポーツドリンク – 10バーツ(30日):
300バーツ(約1,050円)
最低限の生活としてなので、この限りではないですが、食費には少し余裕を持たせるのがいいですね。
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格闘技用品費
トレーニングに必ず必要な道具は、着用する服と汗を拭くタオルくらいです。
拳に巻くバンテージやグローブはジムで貸してもらえますので、基本的に費用はかかりませんが、せっかくなので現地でムエタイパンツや、グローブなどのギアを買って、気分を高めてはいかがでしょうか。
僕が購入したのはブアカーオモデルのタイパンツ。
作りもしっかりしているし、デザインがめちゃめちゃかっこいいです!
ムエタイパンツを履くだけで、ムエタイやってる感が凄く出ますよ。
サプリメント
必須ではないですが、身体のコンディションを整えられ、トレーニング中の力を発揮するのにはサプリメントの摂取がいいですね。
翌日の疲労を回復してくれる「プロテイン」や「BCAA」、パンチやキックなどの瞬発生の高い動きに効果をもたらす「クレアチン」をおすすめします。
現地で購入するのは少し割高なので、必要であれば日本で用意しましょう。
サプリメントを購入するなら、コスパ最強のマイプロテインがおすすめです。
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薬品・医療費
あまり考えたくはないですが、ムエタイトレーニングには怪我のリスクもつきものです。
筋肉痛はもちろんのこと、打撲や捻挫、最悪は骨折なども想定しておきましょう。
現地の薬局でもある程度の薬は揃ってますが、タイということもあって言葉の壁があります。
怪我をされても上手く症状を伝えられないなどで、意図する薬が買えない場合もあります。
もし心配であれば、日本である程度の薬を揃えておきましょう。
▼湿布はタイガーバーム以外見かけないので、日本から持っていくのがいいです。
トレーニングに1ヶ月申し込む方法
1ヶ月のトレーニングを申し込む場合は下記の2択です。
- 直接ジムに行って申し込む
- Webサイトやメール、電話で申し込む
ツアーに関しては、1日体験はあるのですが、1ヶ月単位のツアーはありません。
自分で申し込むのが不安な方は、現地の日本人が経営しているツアー会社に相談してみるのも手ですね。
僕の場合、現地で直接ムエタイジムに出向いて手続きしました。
簡単な手続きだったので3分くらいで終わりましたよ。
驚いたのが、ムエタイジムのオーナーが日本語を流暢に話せる方だったので、手続きもかなりスムーズでした。
ムエタイの練習内容
トレーナーのその日の気分や、レッスン生の数によって都度内容や順番が変わるが、基本的には同じことの繰り返しです。
基本的に毎日やるトーレニング
- ランニング
- スキッピング(縄跳び)
- ストレッチ
- シャドーボクシング
- ミット打ち
- サンドバッグ打ち
- 筋トレ
トレーニングの簡単な内容はこちらの記事に書いてますので、ぜひご覧ください。
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パンチやキックの動きが慣れてきた段階で、新しい技術を教えてくれるので、飲み込みが良い人なんかはすぐに上達して強くなると思います。
本人次第ですが、チャレンジしたければスパーリングもさせてもらえますので、自身がある場合は試してみてはいかがでしょう。
【動画】トレーナーと練習生スパーリング動画 ↓↓↓
初心者はどのような扱いを受けるか
気になるところといえば、初心者がいきなりジムに行った時に、どのような扱いをされるかですよね。
初心者は外でランニングと筋トレだけさせられるとか、スパーリングでいきなりボコボコにされるとか、想像するだけで恐ろしいですよね。
安心してもらいたいのは、そのような中学や高校のような部活とは違います。
ムエタイジムといっても、プロのファイターを育成するだけが目的ではなく、あくまで客商売でやっている姿勢があるので、いきなり辞めてしまうような行為はしてきません。
経験がある人も初心者も一緒になってトレーニングをします。
ジムでは男性のみならず、もちろん女性も歓迎されますね。
いつも男性比率が多いので、たまに女性の団体がトレーニングに来ると、トレーナー達も楽しそうに教えています。笑
年齢も特に気にせずといった感じでしょうか。
20代だからこうする、50代だからこうする、といった感じはなく、みんな同じようにトレーニングします。
ついていけるかどうかは本人次第ですが、年齢で人を見て判断してる様子はありませんでした。
この辺は個々の身体能力にもよるので、20代の若者だとしても体力・センスがない人がいたり、50代でも恐ろしいくらいバリバリ動いている人もいます。
ダイエットに効果はあるか
これは断言できるのですが、現地でのムエタイトレーニングは、めちゃめちゃダイエット効果があります。
ムエタイトレーニングだけでも2時間ずっと有酸素運動しているし、パンチはもちろんキックの練習なんかはかなりカロリーを消費します。
それに加え、タイのものすごい暑さが拍車をかけます。
エアコンなんてあるわけないので、毎日2リットルの汗をかきながら練習していましたよ。
それなら痩せない訳がない!
と思いますが、僕の場合は1ヶ月経っても体重はほとんど変わらなかったです。
え、なんで?と思うかもしれませんが、これには色々な理由があります。
まず、僕自身が痩せたくなかったので、消費カロリーを埋めるべく摂取カロリーも取っていたこと。
体脂肪自体は減っているが、筋肉がついてきた分体重が増える。
摂取しているクレアチンというサプリメントが、身体の筋肉に水分を送る役割を果たしているので重くなる。
このような要因があって僕は体重自体は変わりませんでしたが、身体に変化はちゃんとあります!
ムエタイ始める前と、ムエタイ最終日の身体を写真撮りましたが、腹回りの肉が落ちています。
▲こちらがビフォー画像
▲こちらがアフター画像
写真のライティングのせいもあるかもしれないけど、腹回りが少しシャープになったような気がします。
ダイエット目的で食事制限をすれば、2~3キロくらい楽に落とせそうです。
ただ、トレーニングはハードですし、慣れない環境で無理に食事制限するのは、体調を崩す原因にもなるのでおすすめできません。
練習中の怪我に関して
初心者だから激しいトレーニングやスパーリングはやらないだろうから、怪我の心配は無いなんて思わないでください。
個人的な意見ですが、初心者だからこそ怪我する場合の方が多いのではないかと思います。
理由としては、初心者はムエタイに適した身体ができていないからです。
パンチ、キック一つ一つに求められる筋力や柔軟性、ミットやサンドバッグを叩く骨の強度などがまず足りていません。
1日だけなら耐えられるかもしれませんが、連日となると筋肉も骨も疲労回復できずに悲鳴をあげてきます。
常に怪我のリスクは潜んでいますし、初心者だからといって気を抜かず、無理をせずが大事ですね!
そんな僕は、1ヶ月の期間にこれだけ色々を怪我をしました。
- 右足指の骨にヒビ
- 左耳の鼓膜損傷
- 手首足首の捻挫
- スネと足の甲の打撲と内出血
- 足の裏の皮がむける
筋肉痛、関節痛はほぼ毎日ですし、疲労感は取れなかったです。
▲硬いサンドバッグを蹴って、右足人差し指がイカれたので、テーピングぐるぐる巻いて練習してました。
普段筋トレしていても、格闘技で使う筋肉はまた別物ですし、足や拳の骨は鍛えられないですからね。
怪我をしない為に気をつけること
初心者は初心者なりのトレーニングを心がけることが大事です。
言葉の通じないタイでは、トレーナーが無理難題を言ってくる場合がありますが、これはヤバいと感じたらキッパリ断りましょう。
後は自分の力量を過信しないことと、頑張り過ぎないことですね。
体調が辛い日や、重い筋肉痛などの身体にダメージがある日は休むこと。
気合いだけあっても身体がついていきません。
何事もほどほどが一番です。
また、ムエタイとは関係ないですが、僕はムエタイトレーニング中にノロウイルスにかかりました。
怪我以外の病気のリスクも視野に入れておきましょう!
怪我した時の対処法
気をつけていても怪我をしてしまった場合、対処法はどうすればよいか。
薬局で薬を買う
症状によりますが、とりあえずは近くの薬局を探しましょう。
打撲や捻挫の場合などは、湿布やタイガーバームのような塗り薬を買うといいです。
出血したり、皮が剥けた場合などもガーゼや傷薬など売っています。
病院にいく
骨折であったり、脱臼や肉離れなど、薬局では手に負えない場合があります。
その場合は迷わず病院に行くべきでしょう。
日本で保険に入っているなら、現地で受けた治療費を帰国後に「海外療養費」として支給申請することができます。
全額ではないですが、日本の基準に沿った医療費の7割分の支給が受けれるそうですよ。
その他に、キャッシュレスで治療が受けれる、クレジットカード付帯の保険を使うという手もあります。
海外保険が使えるクレジットカードは「三井住友カード」や「楽天カード」になるので、どちらか一枚は持っていても良さそうです。
タイで初心者がムエタイを一ヶ月通うメリットとデメリット
1ヶ月のムエタイトレーニング中に感じたメリット・デメリットを、初心者なりの僕の意見で書かせていただきます。
【メリット】
- 肉体的にも精神的にも強くなれる
- スタミナが少しつく
- 脂肪が少し落ちる
- タイ語や英語が少しだけ覚えられる
- 国籍問わず友達ができる
- 格闘技に少し詳しくなる
- タイの文化を身近に感じられる
- 暑さに慣れてくる
【デメリット】
- 言葉の壁があり、動きの細かいニュアンスがわからない
- 怪我のリスクが高い
- 毎日身体中どこか痛いし、痛みが後遺症になる
- 寝る前に目を閉じるとイメトレしてしまって寝付けない
- 食事に困る
本場でムエタイを習うという事は、日本で格闘技を習うのと違って、色々な刺激が入ってきます。
トレーナーはもちろんのこと、練習生はほとんど外国の人ですし、肉体以外にも会話の為に脳みそ使ったりしますね。笑
日本みたいに、年齢やトレーニング年数での先輩ヅラする人がいないとか、サークル感覚でキャッキャッやっている人もほとんどいないのが良いです。
まとめ:1ヶ月で開花するかしないかは本人次第
格闘技初心者がいきなり本場タイでムエタイを習のはちょっと無謀そうですが、実はそんな事ありませんでした。
言葉の通じない異国でのトレーニングというだけでも良い経験ですし、本場で習ったというだけで日本で一目置かれる可能性もありますよね。
ただ単に身体を動かすだけで楽しい人にも、ムエタイはうってつけです。
ましてや、それで痩せられるし強くなれるなんて、キックボクシングにハマる女子達の気持ちがわからなくもないです。
特に格闘技に興味なかった人でも、一度でもムエタイトレーニングを体験すると、格闘技にハマってしまうことは十分にありえます。
さすがに1ヶ月じゃブアカーオやセンチャイみたいな有名選手のような動きはできないですが、それとなくムエタイファイターっぽい動きはできるようになってきますからね。
格闘技はセンスがある人なら、1ヶ月もあれば相当強くなるんではないかと思います。
体力や身体の柔軟性がある若者なんて特にそうですよ。
後は、1ヶ月経った時に「楽しかった、まだ足りない」なのか、「辛かった、やっと終わった」なのかで今後の伸び代も見えてくるでしょう。
僕はいつかムエタイの二大殿堂と言われる、ルンピニースタジアムとラジャダムナンスタジアムで試合ができるよう、格闘技のトレーニングは継続するつもりです。
初めて格闘技を習う者として、最初は色々不安があると思うのですが、まずは最初の1歩を踏み出す事が肝心ですね。
肩の力を抜いていきましょう!
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